どうもこんにちは。教育ゆるメモ先生です。
みなさんのクラスでは、係活動を行っていますか。多くのクラスで係活動はあると思いますが、本当に実施しているのかわからないものであったり、あるけれどやっていないことがあったりすることはありませんか。実際、私も若手の頃は係を決めたがいいものの、あまり活動することなく1年を終えていました。初めは、子どもたちの意思で「やりたいと思ったらやればいい」という考えで、手を出さないようにしていました。しかし、それは手を出さないのではなく、ほったらかしであると今では思います。現在は、毎月のように係活動を行っていて、よりクラスを楽しくしようと頑張っています。このような係活動を行うことは、よりよい学級経営にもつながると思っています。
ではそのために、どういった関わりをして、どのように育てていくといいか私なりの見解をお話しできたらと思います。それではいってみましょう!
係活動の意味を初めに確認する。
そもそも、係活動と当番活動の違いはみなさんご存じですか?
この違いを教員もそうですが、児童自身もきちんと理解していなければなりません。
当番活動は「なくてはならないものや毎日使うもの」、つまり、この当番がないと学級が回らない仕事(活動)を指します。例えば、日付当番、時間割カード当番(時間割を教室に掲示する仕事)などがあげられます。どちらも毎日必要で、毎日仕事をしないと困るものです。
一方で、係活動は、「なくてもいいもの、クラスをより楽しくするために行う活動」、つまり、係はなくてもいいが、あったらもっとできることが増えて学校生活を楽しくできるものを指します。例えば、遊び係(遊びを企画して、行う)、クイズ係などがあげられます。
この違いを理解して、係活動を決める際のめあてとして、「クラスみんながより楽しくなれる活動」をすることと確認します。そうやって初めに係活動をする意味を児童と確認しておくと、その後決める際もスムーズになります。
係を決めたら、企画書づくり
係が決まった後、私は係ごとに企画書を作らせています。
企画書には、「いつ」「どこで」「なにを」「どのように」「じゅんびするもの」「先生にお願いしたいこと」を記載させています。ほったらかしにするのではなく、教師としてもその係活動が実現可能かどうか、めあてに沿っているかどうか、を判断することが大切です。
例えば、ゲームランド係があったとき、メンバーである企画をもってきました。それを読んでみると、自分たちの家からビー玉やビービー弾をもってきて、大型ピンボールを作るというものでした。しかし、そもそも材料がお家の人のお金で購入するものであったり、作成する時間のなさなど実現不可能な点がいくつもありました。発想は大いに褒めてあげるべきですが、実現可能かどうかは教師が判断することです。その点がほったらかしにならないように企画書というものを通して、係活動を行っています。
また、この取り組みの良いところは、具体的に係活動をするために何をしなければならないかを計画的に自分たちで見返せるところです。教師としても把握できますし、係活動のメンバーでもこの日までにOOをしなきゃいけないなど、予定をもとに行動する力、自分で考えて行動する力を自然と育てることができるからです。その原動力は、より楽しいことができるようにしたいなので、積極的に子供たちは取り組んでいきます。
カレンダーで工程を意識させる。
企画書と同時に、カレンダーを配るようにしています。私の学級では、大きな行事がない限り、毎月係活動を行っています。そのため、毎月カレンダーを渡し、期日までに希望する時間を複数書かせています。最終的にそのカレンダーを集めて、1つのカレンダーにまとめ、係活動がかぶってしまわないように日程調整をしています。
さらに企画書の中で事前に体育館が使用したいなどの連絡があった場合は、カレンダーの日付も鑑みつつ、体育館の休み時間の使用を取るようにしています。
まとめたカレンダーは、教室に貼り出し、いつでも子供たちが見返せるようにしています。また、ここで貼り出したまま放置するのではなく、朝の会、帰りの会で必ず「係から連絡はありますか」と聞くことで、カレンダーを確認する癖をつけています。
成功体験を早めに積ませる。
私が個人的に大切だと思っていることは、1学期の早い段階で係活動をして成功した、楽しかった経験を積ませることです。そのために教員が大きく手を貸すことも厭いません。例えば、私の場合、係活動を始める前に、企画書の書き方や係活動の進行の仕方などをデモンストレーションしました。また、企画書をもってきた際には、もっとこうしたら面白くなるかもというアドバイスをしたり、詰めが甘いところは、初めに修正したりしました。これを子供の成長機会を奪う行為だと言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はまず成功体験が大切だと思っています。
前述でも申し上げましたが、係活動は「なくてもいいもの」です。子供たちにとって初めにマイナスな感情が生まれてしまえば、やりたくない、やらなくてもいいや、という気持ちになり、面白い発想や取り組みは生まれなくなっています。
だからこそ、初めの係活動は慎重に行い、成功体験を積ませてあげることが大切です。
評価をする
適宜行うことですが、児童が行った係活動を教師として評価しましょう。
評価というのは、褒めるだけではありません。「もっとこうするとよりよくなる」「ここは準備不足だったと思うから次はどうしたらいいかな」などのアドバイスや反省を促すことも大切です。
自分たちですべて考えるということも必要ですが、十分に教わっていない状態で画期的なアイディアを生み出したり、より楽しい活動を生み出すことはできません。そういった発想を生み出していくためには、教師の評価が必要不可欠です。教師がアイディアを提供することも重要だと思います。
適切に評価していくことで、児童の取り組みにも磨きがかかってきて、係活動をすることで、学級が温かくなり安心感に包まれた空間になる。そんなよい循環が生まれてきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。私は係活動は、学級経営をよりよくしていくための重要な要素だと感じています。この係活動をいかにうまく行っていくかで、児童の「学校が楽しい」「クラスが楽しい」という思いを高めることができると思っています。また、そういった思いを抱けるクラスは、学級経営上もプラスの効果があると考えます。ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
もし、企画書のデータが欲しい方がいらっしゃれば、コメントいただけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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