どうもこんにちは、教育ゆるメモ先生です。
私は様々な先生方のクラスに入って、学級経営や授業を見せていただいて、成長させていただきました。そういった経験から、落ち着いているクラスの教室環境には、ある共通点があることに気が付きました。実際にそのことについて伺ってみると、意識してそうしているようです。逆に常に教室環境について常に気を付けていると、どんなクラスを担当しても落ち着いた雰囲気を作ることができるそうです。私も実践してみると、格段に落ち着いた学級経営ができるようになりました。その方法を皆さんにお伝えできたらと思いますので、ぜひご参考ください。それではいってみましょう!
①物が落ちていない状態に
学級が落ち着いていないクラスの特徴として、物がたくさん落ちていて、汚い教室環境になっているということがあります。逆に、落ち着いているクラスは、消しゴムのカス1つも落ちていないです。これは、物を落とさない指導の余裕が学級にあるのかで、落ち着いているかどうかがわかるのです。
つまり、落ち着いているクラスは物を落とさない指導をしています。その具体的な指導は大きく分けて3つあります。
①「物を落とさない」
②「落ちていたら拾う。」
③「持ち物に名前を書かせる。」
①は、そもそも物を落とさない指導をすることです。いやぁ、それは何度も言っているんですがね、、、と思われる方もいるかもしれません。この時に、具体的にどんなものが床に落ちているか振り返ってみてください。
例えば、消しゴムのカスや鉛筆の削りカスなどが落ちていませんか?そういった時には、「落とすな!」と叱るのではなく、ティッシュを机の上に置いて、そこに消しゴムのカスや鉛筆の削りカスを置き、授業後に包んで、捨てましょう。という指導をします。そうすると、落とさない具体的な行動目標ができるので、児童は残りカスを落とさなくなります。
しかし、紙くずや折り紙の切れ端などが落ちている場合もあります。その時は②のように「落ちていたら拾う」の習慣をつくっていきます。誰のものであっても、落ちているものは、近くの人に聞いて、違うのであれば捨てるなどをして物が床に落ちていないのが当たり前になるように児童に日々指導していきましょう。
最後に、③「持ち物に名前を書かせる」です。私が学級初めに保護者にもお伝えをして徹底していることが、「名前のないもので、落ちていたものは捨てます。」です。上記のようにしていると、誰のでもない消しゴムや定規などが落ちていることがあります。その際には、まず全体の前で確認し、いない場合は、落とし物ボックスに1週間置いておきます。週の終わりに再度聞いて、持ち主がいない場合は本当に捨てます。
このように、持ち物に名前がないものは、捨てられる。という当たり前をつくっていくと、自分の持ち物を大切にしよう。名前をきちんと書いておこうという意識が芽生え、学級全体で物を落とすことが減っていきます。
以上の3つを意識させながら、床に物が落ちていない状況を作っていくと、落ち着いた環境が整います。
②机の横になるべく物をかけない。
落ち着きのないクラスほど、体操袋や専科バックなどが机の横に山盛りに引っかかっていて、通をも極端に狭くなっていたりします。全体的に煩雑な感じが児童にも圧迫感として伝わり、落ち着かない状況が続いてしまいます。落ち着いているクラスは、机の横を意識して、整えています。
これには、大きく分けて3つの意味があります。
①教室が広く見え、開放感がある。(圧迫感が少なく、安心できる。)
②机が揃って見え、落ち着ける。(真っすぐになっているスッキリ感)
③安全性がより守られる。
①は、物がたくさん引っかかっている教室に比べ、通路が広くなるので、圧迫感が少なく、落ち着くということです。
私のクラスでは、ランチョンマット袋と図書バック(本が入っている。)のみを机の横に引っ掛けています。学級や学校の実態に応じて、必要なものは変わってくると思いますが、なるべく、シンプルにスッキリさせてあげることで、児童が開放感を得て、スッキリした気持ちで学習に向き合える環境を作っています。
また、全員が共通したものを机の横に引っ掛けていることで、統一感が生まれ、真っすぐ揃っているスッキリ感が得られ、落ち着きやすくなります。また刺激に弱い児童にとっても、こういった統一感は、注意力が散漫になりづらく、集中しやすくなります。
そして何より、教室内の安全性が比較的に保たれます。
例えば、給食の場面を想像してください。
給食の配膳では、児童が並んでお盆をもらい、配膳していきます。その後、そのお盆を持ったまま歩いている時に、机の横に引っかかっていた体操袋に足を取られ、転倒し、頭を机の角に打つ。なんてことが想像できます。お皿も派手に割れ、周りの子も怪我をする。こういった危険が潜んでいます。
ですので、机の横には、安全という面でも最小限でものをかけるようにしています。そうすることによって、不要な事故も減らし、落ち着いて過ごすことができるようになります。
③教室の温度を適切に保つ。
落ち着かないクラスのもう1つの特徴が、教室に入った瞬間に分かります。それは、すごく暑いということです。大人でもそうですが、熱い環境下では、集中力も続かず、だらけてしまうことがよくあると思います。
実は教師が感じている温度と、児童が感じている温度は異なる場合が多いです。なぜなら、児童は大人よりもそもそも体温が高かったり、休み時間に外で思い切り体を動かしたりしているからです。そのため、そういった児童が1つの教室に集まると、相対的に暑くなり、より落ち着かない状況になります。
私は必ず、教室の温度を22度~24度に保つよう心がけています。(児童の実態によって変わるので、参考までに)空調を常に意識して、整えることで、児童が気温に左右されずに授業に集中したり、次の活動に気持ちを切り替えたりすることができます。
特に特性として刺激に弱い子や敏感な子は、温度にも敏感に反応し、注意力が散漫になったり、座っていられなくなったりします。常に、一定の過ごしやすい室温に整えることは、落ち着いたクラスを作っていくためには、大切です。ぜひ意識してやってみてください。
まとめ
①物が落ちていない教室環境をつくろう。
②机の横に物をなるべく引っ掛けない教室環境をつくろう。
③教室の室温を調整した教室環境をつくろう。
私は1年生の担任をしている時に、落ち着きのないクラスでした。しかし、上記の3つのことを意識的に実践していくと、自然とトラブルや落ち着かない児童も減っていき、安定した学級経営をすることができるようになりました。もちろん、落ち着いた学級にするために、たくさん怒ったり、叱ったりしていません。
教師の仕掛け1つで、子どもたちが落ち着いて過ごせるのだということがわかり、プロの技ってこういう見えない部分でできているんだと学びました。ぜひこれをご覧になっている方も実践してみてください。みなさまの参考になれば幸いです。次回もお楽しみに!
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